暗号資産の調査費用の相場を、掲載9社が公表している料金だけを集めて確認します。投資詐欺でもロマンス詐欺でも、金額は被害の種類では変わりません。下限しか公表されない理由、無料の範囲、報告書だけを受け取る場合の考え方まで整理しました。
相場を知りたいという相談は多いのですが、この分野で信頼できる平均額は存在しません。各社が公表しているのが下限だけで、実際にいくら支払われたかは表に出ないためです。ここでは推測を混ぜず、公表されている数字だけを並べます。
01公表されている料金の分布
| 公表額 | 社数 | 内訳 |
|---|---|---|
| 1件 ¥9,800(税込)の定額 | 1社 | CryptoTracer |
| 1件 ¥11,980(税込)の定額 | 1社 | 日本仮想通貨被害協会 |
| 1件 ¥13,900の定額 | 1社 | ハートアシスト |
| 被害金額の2%〜 | 3社 | 仮想通貨調査センター/Block Trace Japan/サイバーガード |
| 被害金額の2.8%〜 | 2社 | 仮想通貨調査団/マイクロシステムズ |
| 記載を確認できず | 1社 | 仮想通貨詐欺返金支援センター |
このうち仮想通貨調査団の2.8%は、公式サイトに表示がなくLINEで確認した回答です。サイトを見ただけでは分かりません。
数字がそろっているのは定額制の3社だけで、送金1件あたり9,800円から13,900円に収まります。料率制の5社はすべて下限表記で、上限を公表している会社は1社もありませんでした。したがって「相場は被害額の2〜2.8%」という言い方は正確ではなく、「下限が2〜2.8%」が事実に即した表現になります。
02無料でどこまで進むか
掲載9社のうち8社は、初回相談を無料と公表しています(残る1社は相談段階の費用について記載がありません)。無料の範囲は会社によって差があり、状況を聞くだけの会社もあれば、一次調査まで無料で行い回収の見込みを伝える会社もあります。費用が発生する境目がどこかを、申込み前に確認してください。
- 相談だけが無料で、調査は着手時点から有料になる
- 一次調査まで無料で、詳細な追跡と報告書作成から有料になる
- 無料の範囲が明記されておらず、問い合わせないと分からない
03報告書に何が含まれるかで金額の意味が変わる
同じ金額でも、納品物が違えば比較になりません。資金の最終到達先まで特定して報告書にまとめるのか、経由したアドレスの一覧を出すだけなのか。警察へ提出する資料として使うつもりなら、トランザクションハッシュが記載され、第三者が公開のブロックエクスプローラーで再現できる形になっているかが実務上の分かれ目になります。
| 確認する項目 | 見るべき点 |
|---|---|
| 納品形式 | PDFか紙か。警察へそのまま提出できる体裁か |
| 記載内容 | 送金経路とトランザクションハッシュが具体的に載るか |
| 到達先 | 最終的にどの交換業者へ届いたかまで特定するか |
| 不成立時 | 特定できなかった場合に返金があるか、報告書は届くか |
この記事のQ&A
Q01暗号資産の調査費用の相場はいくらですか?+
掲載9社の公表額は、送金1件あたりの定額が3社(9,800円・11,980円・13,900円)、被害金額の2%〜が3社、2.8%〜が2社、記載なしが1社です。料率制の5社はすべて下限のみの表記なので、「相場は2〜2.8%」ではなく「下限が2〜2.8%」が正確な表現になります。
Q02なぜ料金の上限が公表されないのですか?+
調査に必要な手間が、経由したウォレットの数やチェーンの種類で変わるためです。着金先が海外の交換業者で何度も分散されていれば作業量は増えます。ただし依頼する側からは総額が読めないままなので、見積りで確認する必要があります。
Q03無料で相談できますか?+
掲載9社のうち8社が初回相談を無料と公表しています(残る1社は相談段階の費用について記載がありません)。ただし無料の範囲は会社によって差があり、状況を聞くだけの会社もあれば、一次調査まで無料で回収の見込みを伝える会社もあります。費用が発生する境目を申込み前に確認してください。