知り合った経緯と、投資の話が出るまでの間隔。この2つには共通する運びがあります。SNSきっかけの投資勧誘について、連絡が始まってから入金に至るまでの流れを追いました。
警察庁の発表によれば、SNS型投資詐欺の被害額は2023年だけで約277.9億円にのぼりました。被害に遭うのは情報に疎い人ばかりではありません。時間をかけて信頼関係を築かれると、疑う理由のほうがなくなっていきます。
01勧誘から送金までの流れ
- 01接触
SNSの広告やDM、マッチングアプリ。相手から声がかかる
- 02関係づくり
投資の話はすぐ出ない。数日から数ヶ月かけて信頼を積む
- 03グループへ誘導
LINEやTelegramのグループへ。参加者の大半はサクラで、利益報告が絶えず流れる
- 04少額から入金
最初は数万円。すぐに「利益」が表示され、少額の出金には応じてもらえることがある
- 05増額を促される
「今回だけの特別枠」「このタイミングを逃すと」と急かされる
- 06出金拒否
出金申請をすると、手数料・税金・保証金など別名目の入金を求められる
- 07音信不通
相手側の連絡先が消え、サイトも閉じられる
02SNS型投資詐欺の見分け方
- 「AIが自動で運用」「毎月◯%の配当」といった説明から始まる
- 実在する証券会社や著名投資家の名前と写真が無断で使われている
- グループ内に利益報告が絶えず流れ、疑問を書くと歓迎されない空気がある
- 連絡手段がLINE・Telegramに限定されている
03国際ロマンス詐欺の見分け方
- 海外在住・多忙な専門職(医師、エンジニア、軍人、投資家)を名乗る
- ビデオ通話は「回線が悪い」「時差がある」と理由をつけて避ける
- 会う約束が何度も延期される
- 投資の話が相手からではなく「たまたま話に出た」形で始まる
- 「自分の口座で運用してあげる」ではなく「あなた自身の口座で」と勧める
04気づく場所は共通している
入口はまったく違いますが、異変に気づく瞬間は同じです。出金申請をしたときに、手数料・税金・保証金といった名目で追加の入金を求められる場面。ここが分岐点で、支払ってしまうと被害額は倍以上に膨らみます。
05被害に遭ってしまったら
- 01これ以上送らない
「もう少しで引き出せる」という説明は演出です
- 02やり取りと送金の記録を残す
相手のアカウント名・プロフィール画像・チャット履歴・送金履歴
- 03送金先アドレスとTXIDを控える
暗号資産で送っていれば、この2つが解析の出発点になります
- 04資金の行き先を調べる
調査会社に依頼し、どの取引所へ着金したかを報告書にします
- 05警察に被害届を出す
資料が揃っているほど、証拠不足を理由に止まる場面が減ります